✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■ 12/14(金) 孤独感は、必ず克服することができる(2)

10時半にかかってくるはずの娘からの電話を待っている。

 

どうやら、当初は浪人するつもりでいたのだが(落ちたら浪人するというのではなくて、最初から浪人しないとまず入れないような大学を狙っていた。いや、いる)、昨夜書いた横浜周辺にキャンパスのある大学のいくつかに興味を持ち始め、調べるうちに興味を持ち始めたらしく、最初その大学を知らなかった娘は、

「初志貫徹。浪人して家で勉強する。塾は英語のをひとつとるだけだから、お金の迷惑はかけない」

と言い張っていたのに、今日の電話(なぜか、メールしてもなかなか連絡をくれなかったくせに、このところ急にメールだの電話を寄越すようになっている。不安なのかと思ったら、ケラケラ笑っているから、やはりノーテンキで心配する必要はなかったみたいだ)で、

「もしそこに受かっちゃったら、どうするの? 行く気はあるの?」

と聞いたら、

「うーん、まだわかんないんだよねー」

と言い始めたので驚いた。

それまでは絶対にイヤだけど、経験のために受けるとか言ってたのに。

 

どうも、東京にも行きたいし、横浜にも住んでみたいし、たとえ有名校ではなくとも、その両方に行けるというのが魅力だったこと。

軽い酒乱の母親とやはり折り合いが悪いらしく、

「じゃあ、遅くなったらこっちで寝泊まりすればいいじゃない」

と昨夜言ったことが、どうやら相当嬉しかったとみえる。

もしかしたら断られるかと思っていたのかも知れない。

 

それに僕は、彼女が高校入学のときに、海が見える鎌倉高校とか七里ヶ浜高校に行ったら? お父さんのところで同居してと誘ったことがあるのだが、それも頭に残っている可能性もある。

(ただしそのごさらに経済的に困窮してしまったから、本当にこっちに来たら、生活に行き詰まっていた。千葉の実家があるから、生活保護を受けることさえできないわけで(財産だから、競売を強制される)

 

その娘が、もしかしたら同居ではなくとも、2年間ここで寝泊まりしてくれるのかと思うと、親バカでどうしようもなく恥ずかしいのだが、正直嬉しくて仕方がない。

まるで初恋の恋人からの電話を待っているような気分なのだ……これが本当に。

 

しかし、ここにも作用、反作用の法則があるだろうと、すでにその先のことをおそれている。

もちろんすべて彼女が合格するかどうかの前提があるから、結局は杞憂に終わるかも知れないのだが――。