✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■ 7/6(金) ②安いフレンチだけど、それだって4年ぶり。

昨日のフレンチは、以前から気になっていたチャペルを改装したレストラン。

もちろん高くて行くことなど不可能だったけれど、2100円のランチがあるというのを黒板で初めて知って入ってみた。

 

昼のランチでも4000円~ぐらいする店という先入観があったから、とても敷居が高かった。

 

でも、きちんと病気の療養をしたおかげで、気力・体力という車の両輪がもとに戻りつつあり、またそれと同時に自分に残された時間というものをはっきりと意識するようになったという意味合いでは、今回の誕生日は一種自分へのけじめの日として、フンパツしようと思ったのだ。

 

まあどっちみち昼からフレンチのフルコース4100円など食べてしまったら、後から腹が膨れて苦しくて動けなくなるのは目に見えているから、お金があったとしてもチョイスしなかったけれども (-ω-;)。

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店内はいつものごとく女性客で満席。

左隣のテーブルに、妙齢の女性3人に囲まれて楽しそうにしている男性客がひとりいただけ。定年後の第2の人生という感じだったな。

 

ましてや僕のように男ひとりでテーブルにつく客などいないから、これまたいつものごとく女性客たちがさっと品定めの視線を送ってくる。

いったいあの視線はなんなのだと思う。未婚だったり離婚していたりして男を捜しているのならまだわかるが、とてもそうとは見えない幸せそうなマダムたちが、なぜ男を品定めするんだろう。まだ枯れてないというのか。

あ、年をとってから枯れるのは男だけで、女はますます花弁をいっぱいに伸ばして咲き続けるんだったな。

 

それ以上に粘っこい視線を感じて、ちらりと右隣を見ると、もう妙齢をはるかに越えた大妙齢菩薩とでも呼んだ方がふさわしいようなおばあちゃんが、じいっと僕が食べる様子をみているのだった。

 

あのー……。

 

気になって考えごとなんかできやしない。

そのうちに体を僕の方に斜めに傾けてさらに視線の圧力を強め始めたのにはまいった。

なぜ我が輩は昔から、まともな女性にふつうにもてないのかわからない。

以前にも書いたけど、芸者、ホステス、髪結い(古い……)、スナックのママ……そんなんばっかし。オレはそんなに崩れた生活を送っているように見えるのか(見えるな、確かに (-ω-;)。

(大妙齢菩薩さま、お願いだからあっち向いてホイ)

と心の中で願いながら、スウィートコーンの冷製ポタージュ、豚バラ肉の赤ワイン煮込み、けっこうボリュームのあるサラダを食し、最後にほぼ全種類を運んで来てくれるウエイトレスさんのお盆の中から好きなケーキを一品チョイス。

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杏とショコラのなんとかってなんとかだった(-◇ー;)。

 

この日ひさしぶりに気持ちのいい若い女性店員に会えたのは嬉しかった。

「なにか気になるケーキがありましたら、おたずねください」

とにこにこ笑いながらいちいちケーキの説明をしてくれる。

爽やかな笑顔。

マニュアルにはない応対。

こういう店員が、男女に関係なく、むかしはふつうだったような気がする。

血の通った接待といったらいいのか。

 

めんどうくさがるどころか嬉々としてケーキの説明をしてくれる女の子の笑顔が見たくて、結局10種類あるケーキのぜんぶを説明させてしまった(^◇^;)。

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