✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■ 10/23(火) 遠い夢。

1時間半の間にも目が覚めたり寝たりを繰り返しているうちに、辺りが急に静まって、なにも聞こえなくなった。

雨と風がやんだんだろう。

そろそろご飯の時間だよと呼ばれた上の息子が、まだ小学校の低学年で、2階の自室から下へ階段を下りていくのが見えた。

しかしそれは、出て来た(追い出された)家ではなく、僕が生まれ育った実家。

なぜか息子は、2度同じことを繰り返した後、下のリビングへと消えた。

娘は……まだ生まれていなかったのか、姿が見えなかった。

 

奇妙なほどの静寂さのなかで、現実と夢との境がなくなっていた。

あの昔の家に帰りたかったのか、もう2年も連絡し合わなくなった息子のことを気にしていたのか、おそらくはその両方だろう。

暗くなる直前の部屋の天井を見ながら、どうも自分はいま生きているのか死んでいるのかさえ定かではなくなっていた。

いずれこうやって独りこの世から消えていくんだろうと、別になんの感慨もなく、ごく平静に感じていた。