■ 7/28(土) ④官僚は、吸血鬼と同じで、太陽の陽をこわがる。
以前、公務員がもっとも恐れるのは個人の名前と顔が、世間に公表されることと書いたけれども、今日のニュースの文科省の態度が、それを如実に証明している。
(以下東京新聞)
非公表 理由示さず SPEEDI いつ、誰が不明のまま
2012年7月28日 07時06分
東京電力福島第一原発の事故後、政府は緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム「SPEEDI」で放射性物質の拡散方向などを予測しながら、当初公表しなかった問題で、文部科学省は二十七日、同省の対応を検証した最終報告を発表した。だが、誰がなぜ公表しないよう決めたのかなど肝心の部分は明らかにしなかった。「無用の被ばく」をしたとされる福島県浪江町の避難者からは文科省の姿勢に怒りの声が上がった。
(中略)
文科省の検証チームは、当時三役だった五人全員から話を聞いたものの、いつ、誰が、なぜ非公表を決めたのか、検証結果が一切示されていない。
わずかに、十五日夕の省内打ち合わせで、「(公表すれば)被災地での医療崩壊、ガソリン・医薬品の枯渇などが進み、救急活動などに悪影響を与えかねない」旨の発言があった、とだけ記述。
公表していれば、被ばくを防げたのかという点に関しては、「否定することまではできない」と記した。公表方法については「関係機関に何らかの助言を行うことを検討すべきだった」と、自らには直接的な公表の責任はないとの認識を示した。
■これひとつとっても、彼らがまるでヴァンパイアのごとく太陽光線をおそれる存在だということがよくわかる。
個人名が明らかになってしまえば、責任を追及されることは当然のこととして、その後減給や降格が行われた場合に、天下り先のレベルも下がってしまうからだ。
つまり、これまで薄給に耐えて国家のために尽くしてきて、さあこれから天下り先を複数渡り歩いて多額の退職金を得る「収穫の時期」がやって来たと思いきや、降格されたがために、思い通りの金額に達する天下り先に就職できなかったり、場合によっては天下りどころか刑事事件、民事事件にまで発展する可能性もあるわけだから、
「みんなでかばいあう」
という意識が、官僚の間には出来ているのだ。
これは文科省ばかりではなく、他の省庁も同じことだけど、とりわけ警察庁、最近では検察にまできびしい目が向けられるのは、警察は国家社会の正義を具現化する存在だからであって、やっていることは、警察以外の他の省庁も同じことなのである。
公務員の力を殺ぐには、まず当時の最高責任者だった幹部の顔写真入りの名前を発表すべきだろう。
民主党の野田政権は、大飯原発の再稼働といい、原子力規制委員会の人専といい、このスピーディの問題といい、これらを世間に公表しないのは、自民党とどこも変わらない、いや、自民党以上にひどい政権であることを実証しているようなものだと思う。
なぜ民主党は、官僚に甘いのか。
官僚がいなければふ国を統治できないという情けない政権であることは別として、労働組合(この場合は自治労)とか、あるいは在日韓国朝鮮人とかの票田を自分のところに持ってきたいという政治的背景があるからだと言って、さほど相違はないと思う。
(ここにおいて、「財界をバックボーンにつけている以上、必ずしも官僚に全面的に頼る必要もなく、逆ににらみを利かせられた自民党の方がまだマシだった」と言っているわけであって、誰も自民党がいいとは言っていない)
では公務員の力を殺ぐには、少なくとも国民の感情が理解できるようにするには、どうしたらいいんだろう。
■民主党が官僚とつるんでいる証拠が以下の記事です。
首相、一体改革を優先 「国家公務員に労働協約締結権」 今国会成立を断念
産経新聞 7月21日(土)7時55分配信