✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■3/2(金) 娘の節目にも会えない。

そうか……還付金を差し押えられちゃったから、千葉までの電車賃がないんだ。

往復4千円。

7日が娘の卒業式だったのに。

米も麺もあるし、飢え死にはしないなと食いもののことばかり気にしていて、そんな大事なこと忘れていた。

「高校の卒業式なんて、たいしたことやんないよ」

と娘は言ってたけど。

肝硬変だろうが、娘の卒業式だろうが、学費の締め切りだろうが、そんなことはお構いなしに差押をする茅ヶ崎市役所って……

たしか札幌市の白石地区とかで、少し障害のある妹さんを抱えて頑張ってきたお姉さんと妹が、生活保護を受けられずに餓死したんだよな。

それも、テレビで、

「法律で決まっているから、われわれとしては要件をきちんと整理しなければならないと言ったら、こちらに来なくなって、生活保護を申請するとは言わなかったので……」

と何が悪いんだというような表情で弁解してた生活福祉課の課長のことを思い出した。

高校の入学式は元妻が出たから、卒業式は僕が出ようと思っていた。

ちょっとまたドキドキしてきた。

一生にいちどのことだったのに悲しくなった。