✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■2/18(月) 工事終わって日が暮れて。

そうこうしているうちに、

「昼飯行ってきま~す」

という声とともに、エアコンの業者が部屋を出て行った。

うわ。こっちも同じ時間帯にお昼を食べないと、食いっぱぐれになってしまうと思って、先日買っておいたセブンイレブンのゴールドカレーとかなんとかを暖め、生卵、パルメザンチーズを振って食べる。

が、運動らしい運動をしていないから、もたれてぐったり。

ちょっと椅子で眠ろうかなあと思っていると、エアコン業者が、

「すみませーん。続きをやらせていただきます!」

どうぞー。

「すみませーん。建具屋でーす」

どうぞー。

「玄関シートの張り替え終わりましたー」

ごくろーさまでしたー。

「空調機の取り付けでーす」

おねがいしますー。

あれ? 空調機の取り付けって……飛んで21日じゃなかったの?

「いえ、今日やれということで」

そうなんですか。いや、いいんだけどちょっと確認してみますと現場監督のひとりに電話をかけてみると、

「いや、資材が不足しないということがわかりまして、21日別個に工事する必要はなくなったんです。ですから今日中にすべて終わると。連絡しないですみませんでした」

と監督もパニクってる感じ。とにかく戸数が多いからな。

エアコンの取り付けのドリルに加えて、背中から空調機取付けのドリルの音。

くわー。仕事にならん!

「空調機終わりましたー。そこの紐引っ張ってもらえれば……」

引っ張っても動かねえよ。運転ランプもつかない。そう言うと、

「あれ? 電気来てないなんてことないけど、延長コードないですかね」

短いのなら。

「お借りします……いや電気来てますね。おかしいな」

と空調機をはずして調べ始める。

しかしどうやら、自分が一発でわからなかったことで機嫌が悪くなったらしい。調べた結果、機械の故障ではなく、レバーを「開」の状態にしないと電源が入りませんと機械下部に書いてあったことで解決したのだが、そんなことも知らなかったということを素人の僕に知られてしまったことが恥ずかしかったらしく、よけい機嫌が悪くなったようで、それじゃどーもとぶっきらぼうに言いながら去って行ってしまった。

30代前半か、もしかしたら20代後半。

当たり前のことだけど、僕よりずっと若い人間にも、こういう職人かたぎというか、ぶっきらぼうな人間って多いんだよなあ。結局世の中なんてそんなに変わらないってのが現実。

まあ、これで21日の工事はなくなったんだからと安心していると、またぶっきらぼうのオジサンが入ってきて、

「工事終了の写真撮りまーす」

どうぞー(いちいち机から玄関に出迎えに行ってると仕事にならないんだから、いいから勝手に入って勝手に帰ってくれたまえ(´;ω;`)。

「ちょっと写真撮らせていただきまーす」

なんだ? 写真係がふたりいるのか?

そっか……元請けの下請けの下請けみたいなタコ足配線みたいな序列があるんで、それぞれ写真を撮っては報告書を上の会社にあげていくんだろう。

 

もう、そういうしがらみで動かすシステムはやめようよアベノミクス。

いくら公共事業に金を注ぎ込んだって、いつか息切れするのは確実だし、工務店がどんどんつぶれていってるという現実を変えられるはずもないんだから。

農業と同じで、何兆円を投入しようが、時代の流れのなかで、衰退すべき産業は衰退してしまう定めなのだから。

それを限界まで引き延ばすことは、つまり世界に取り残されることをも意味しているわけで、この辺りが西欧とりわけ米国のマネばかりしてきた日本の限界。

日本が特殊だと言われる要因いのひとつは、資本主義を標榜しながら、経産省がすべてを握って離さないというソビエト型独裁国家とさして変わらないところ。

残酷かも知れないけれども、それをわかった上で、日本は資本主義を選択したわけじゃないか。

護送船団方式によって守られた官庁や銀行、産業は、その時はいいけれども、いずれシステムが維持できなくなった時には一気に滅亡してしまうだろう。

それが既得権益というものの怖さ。

 

なんて妄想をしているうちに、ありゃま、工事全部終了。

4時半か……4ページしか進んどらん。

このぐしゃぐしゃのなかではまあ優秀だとは思うけれども、それじや間に合わないんだよなあ……1日13ページ以上進まないと……。

こりゃあいつものように、最後の数日間、血眼だのう( 。-_-。)