✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■ 11/13(火) 日本のマスコミは底が浅い。

テレビに出てくる評論かも、マスコミ出身のコメンテーターも、実にいい加減だと思うのは、

「日本と中国は、切っても切り離せない関係にあるから~」

という論調が多いこと。

おいおい。

つい20年近く前まで、中国を特集記事として扱うのは、一部経済誌(紙)ぐらいのものだった。

上海株がどうの、工場移転術がどうの、決して一般的な問題ではなかったはず。

 

事実、僕がどんなに中国ネタを出そうが、歴代編集長からはまったく無視されるというか、中国と聞いて、なんのイメージも湧かなかったんだろうと思う。

「中国?(なにそれ?)」

ってなもんだったはず。

 

僕はまだ日本人の語学留学生がちらほらいるぐらいの時代から、国内で中国人のいい先生を選んで語学の勉強をし(5年目に入ったところで退社してしまって、今はもうすっかり忘れてしまった。漢詩を読むときに重宝するぐらいか)、年末年始の休みを“自腹で”(ここが大切)2週間近く中国見聞に費やし、北京だけでも6回は行ったし、上海は2回、杭州、蘇州、南京、天津と、広大な大陸を身を以て体験し、行くたびに激変する都市の様相には驚くばかりだったし、どこもかしこも工事だらけで、都市が粉塵にけぶっていた。

また、都市にあふれるイスラム教徒などの不満分子、農村地帯で土にまみれて全身真っ黒人々が地方のなにか庁舎を取り囲んで争議となっている様子など、いろいろと見てきたのだが、一般のマスコミが記事として取り上げるのは、少し早すぎたのかも知れない。

 

それが北京オリンピックあたりから様子が変わってきて、次第に経済的な結びつきが強くなってきて初めて「日中不可分の関係」と、突然言われ始め、マスコミでもお茶の間テレビなどで、一般の特集や記事にまで拡張され始めたのである。

 

たかだか20年のことに過ぎないのに、尖閣諸島の問題が起きるや、

「日中仲良く。お互いの不利益になるんだから」

みたいな言い方を平気でする評論家やコメンテーターが数多くいるけど、ちゃんちゃらおかしい。

 

わずか20年前、日本はとりわけ中国経済に頼らなくたってやっていけたんだし、これからも可能だと思う。

当時から、

「ベトナムの人たちの方が、一生懸命やってくれる」

といった企業側の印象や、

「アジアでもっとも親日的なインドやインドネシア、ミャンマーブルネイ、ベトナム、タイなどにもっとインフラを援助すべきだ」

という意見も多かったはずだし、ミャンマーは軍事政権ということもあってアメリカの顔を立てなければならず簡単ではなかったろうが、20年前から、鉄道や電気など進出する日本企業が必要な設備を育てて、そのためのプラント輸出から始めていれば、インドでも十分にやっていけたはずである。

(実はこれを中国はもっとも恐れている)

 

ではなぜ中国を選んだかというと、地理的に近いとか、文化文明が日本人にはとっつきやすいとか、いろいろな要素があるだろうが、間違いなく経産省のミスリード。あるいは外務省のチャイナ・スクールによる中国への利益誘導かも知れない。

 

いい加減なもんです。マスコミなんて。目の前の現実ですべてを語ろうとするとっても浅い人たちが多過ぎる。