✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■1/31(木) 日本映画の「ライトノベルス化」??

あったま痛え~

なんでまたこうも次から次へと不調の波が……押し寄せては引いていってくれるならいいんだけど、けっこう押し寄せたまま(-◇ー;)。

 

さて昨日、「感情過多では観客からそっぽを向かれる。」というタイトルでブログを書いたのだが、その矢先、

 

 国内の大手映画会社4社でつくる日本映画製作者連盟(映連)は30日、2012年の興行収入で、邦画のシェアが65・7%になったと発表した。シェアが6割を超えたのは、1969年以来。洋画にダブルスコアに近い大差をつけた。

 興行収入は約1952億円で、11年と比べて7・7%増と回復した。邦画は約1282億円で、現在の発表形式になった2000年以来最高を記録。洋画は約670億円で最低だった。」

 

というニュースに接した。

え、そうなの?

 

と正直驚いたけれども、すぐさま、

(ああ……映画もついに内側を向いたか)

と納得した。

 

 

内側を向くというのは、つまり、すでに小説界では主流となりつつある、

「日本人にだけ通用する」

という意味で、早い話が、文学作品のライトノベルス化ではないかと思い至ったのである。

僕の1年上の先輩で、ライトノベルスの文庫の編集長をやっている人間が預言していたことを覚えている。

 

「この前さ。出版部の人間から、こういう作品がまさか××賞をとるとは思ってもみなかったと言われたけど、そんなの当然じゃんって感じだったよ。

だってさ。今や売り上げとか、アニメ化、映画化される率ってのは、圧倒的にライトノベルスなわけでしょ? マンガをのぞいた活字媒体では。

だからあと10年もしたら、直木賞だって芥川賞だって、ライトノベルス作家が獲っても当たり前の状態になるね」

 

はたして直木賞、芥川賞までそうなるかどうかわからないけど、本屋大賞が出て来たあたりからその予兆は確かにあった。

もはや権威のある賞を獲るよりも、書店の店員が「おもしろい」と言った作品の方が信頼される時代になっていったのである。

 

もちろん過去の権威ある賞の側にも、独善的な、

「つまらなくても文学的価値は高い」

といった奢りがあったかも知れない。

しかしたとえそうであっても、

ライトノベルスは違うでしょ」

という思いは、今でもある。

 

その正否、善し悪しは別として、結局は邦画の世界も、

「原作がアニメ、ライトノベルス、テレビドラマの映画化」

が主流となりつつあるんじゃないかと思ったことに驚いたのである。と、同時に、やっぱりなと思ったというか。

 

日本人は不況のせいだかなんだか、どんどんと内向きになっているような気がして仕方がない。

海外の外国人の一部日本マニアは別としたら、いかなる国の人々の心をも打つといった作品が生まれにくい状況になりつつあるんじゃないかという危惧もある。

「それでいいじゃん」

と言われれば、それでいいのかも知れないが、やはり一抹の寂しさを感じることも確か。

 

ノーベル賞をとった日本の科学者たちが、

「最近の若い研究者や学生は、驚いたことに海外に飛び出して貧乏生活をしながらでも世界のレベルに接したいという気概がなくなってしまい、実際留学する人間が減っている」

と嘆いていたが、どこかそれと通じる問題なのかも知れない。