✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

断酒787日目(121227)。

断酒787日目。

節“白砂糖”3日目。

f:id:blueseashell:20100922170233j:plain

1週間前、日経ビジネスからのメールに、

「賃金下落に潜む新たな経済危機」

という記事が載っていた。

なにを今さら、と腹が立った。

 

記事は大規模な人員削減を進めるリコーや、売上高の8割を海外の子会社が上げているなどの例を挙げ(原発大賛成の経団連会長永倉弘昌氏は、住友化学の会長であるが、原発がないとますます産業の空洞化が進むと主張していたにもかかわらず、真っ先に沈む船から逃げ出しているんじゃないか!)、

 

アジアなどの安い労働力を求めて工場などが空洞化した動きは、つまり国内の工場従業員がアジアなどの労働者の“アタック”を受けた結果と見ることも出来る。同様にホワイトカラーも、そのコストパフォーマンスの点で海外との比較競争にさらされ始めているのではないか。」

 

と問題提起するが、そんな流れになるのはあったり前だのクラッカーぢゃないか。

(こういう現状追認に数字やデータをもっともらしく載せるのが、日本の経済学者であり、経済記者である。だったら先に言えよという感じ)

f:id:blueseashell:20100915163425j:plain

以下、長くなるが引用。

 

海外事業の拡大に伴って重要になり、増えていく仕事は海外子会社の資金調達や事業展開の支援。あるいは日本と海外子会社それぞれが同種商品を生産している場合、在庫と出荷状況に応じた融通の差配などに移っていった。これ自体、まずは日本本社の仕事となる。そうなれば本社社員には、世界を動かせる語学力や法制度・業務への知識などが必要になるから、個人間の差も付きやすくなる。一般論として言えば、賃金、処遇の差が大きくなるのは必然だ。」

 

だが、それもやがて、相対的に賃金の低い海外拠点の社員の方が効率が良い、あるいは海外市場の規模が国内よりさらに大きくなれば、職自体が流出していくことになる。もちろん、円高によって賃金が見かけ上高くなる影響も大きい。ホワイトカラーもまた、工場従業員同様に暗黙の競争にさらされ始めた。」

 

グローバル化で世界がフラット化するとすれば、この変化は工場従業員からホワイトカラーまで、人材を社内に残る人、そうでない人、さらに残る人の中でも早い昇進をする人とそうでない層などに分けていくのだろう。雇用から所得に渡る二極化の拡大だ。企業がなりふり構わずリストラと人件費削減に走り出したのは、その変化に経営がついていけなかった結果でもあるのではないか。」

 

だからそんなの東ハトのキャラメルコーンだっての(まだ目が覚めていないので、意味わからず)。

 

何十年も前の雑誌だったか、「日本の農家は競争にさらされていない」といった類の記事の中で、ある農家が、

「これ以上野菜を安く作るなんてムリだ。農家を批判する人たちは、我々に中国人と同じ生活水準で働けということか」

と憤っていたのを覚えている。

いまやそれが課長だの部長だのといった層にも拡大してきただけの話であり、早晩日本の会社は上から下まで、台湾だのシンガポールだの中国だのといった他国出身の幹部が支配することとなり、同時に給料は減り続け、安定的だったはずの会社での地位は、ますます不安定なものになってゆくだろう。

「ホワイトカラーの代わりは世界中にいくらでもいる」

のだから。

 

安倍政権が国債を発行を命じ、金融緩和を進めていっても、いずれ息切れするのは目に見えている。カンフル剤というのはしょせんカンフル剤に過ぎず、根本的治療ではないからだ(まったく不要であるとは言わないまでも)。

 

世界の先進国が抱えた病が、後追いの日本にも襲いかかるのは、そんなに先のことではないと思う。

f:id:blueseashell:20101013101650j:plain