✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

断酒764日目。

断酒764日目。

やはり昨日出かけたせいとしか考えられないのだが、疲れたらしく、トイレにも起きずに爆睡。

6時半ごろだったか、バケツをひっくり返したように、突然ただならぬ音を立てて雨が降ってきた音で目が覚めるが、7時半まで布団を抜け出せずまどろむ。

今朝は体操ほぼゼロ。世田谷食品グルコサミン運動をして、ごみ出しに出て、ついでにバスに乗って駅へ向かう。

雨さえ降っていなかったら自転車で往復するものをと思っていたら、バスのなかで雨が上がってきたのがわかった。往復360円失ったとショック(人間がちっちゃい)。

 

バスを降りると、学生たちが長蛇の列。

我が家の近くの学校に通う生徒たち。お前ら若いんだから20分ぐらい歩けよと爺ぃのように呪文をとなえながら、DVD返却成功(昨日成功させとけよ……)。

ああ……昨日あらたに借りて見たのは『Drive』。

ずっと観たかったのだが、ほんとにスタイリッシュな大人の映画だった。

やはり怒りというものは、内側に秘めたものでなくてはならないな……。

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いいチョイスをした。

 

ツタヤの屋根の上に千鳥が一羽とまってしきりに鳴いている。

口で鳴き真似をすると下りてきて、足元まで寄ってきた。スズメもそうだが、なぜかそうした物には好かれる。

もう何年前か京都の三千院に行ったとき、向こうから大きなオニヤンマが飛んできたのに気づいたので、

(おいで)

と心の中で思いながら左手を上げて人差し指を出したら、すっと指先にとまって、体をこすりはじめた。くつろいでいるみたいだった。

そういうことがけっこうあるんだけど、人間よりも動物や昆虫に好かれるのかも知れない。

それでも中学生だったか、箱根に出かけたとき、遊覧船の発着所から離れたところに、明らかに野犬の群れがいたのだが、その場でしゃがんで、

(おいで)

と念じたら、10匹近い野犬たちがいっせいにこちらに走ってきた時には、さすがにビビッた。

 

DVD返却後、バス停に戻ると、学生はまだ長蛇の列。

せっかくバス代を払うというのに、こんな満員バスに立ってられるかと思って、駅構内の「BECK'S」で珈琲を飲む。

口をつけたとたん、少し滞りがちだった第一章の突破口とエンディング、さらにはメインと登場人物の性格の特徴と違いが思い浮かび、慌ててノートにメモをとる。

これも収穫。

 

失敗は必ずしも失敗という側面だけではなく、裏面のようなものを持っていると思う。

これは以前から僕の持論なのだが、物事すべてには、プラスとマイナスが複雑に絡み合っていて、トータルとしてはゼロ(=無)になるようにエネルギーが働いているのではないかと。

楽しいことがあれば悲しいことがある。

子どもが生まれて嬉しいと思う反面、なにごともなくきちんと帰って来るだろうかなどと心配の種も尽きなくなる。

異性を愛すれば、離別を憂い、突然の訃報に悲しめば、身近に新しい生命を得る。

 

このゼロの状態に帰れというのが仏教の教えで、その境地に達するまでに、人間は右往左往し、喜び苦しみながら、螺旋を落ちてゆくようにゼロに近づいていくのではないだろうか。

そして待っているのは無という名の死の世界。

仏教ではその後にも来世の訪れを唱えるが、それはとても人智ではかれるものではないだろう。

 

そんなことを思いながら店を出る。

学生はひとりのみ。

君、遅刻だ。