✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■ 7/11(水) ⑦中学生なんて、まだ子どもじゃないか(2)

同じ中学2年生といっても、そのころはまだ大きな個人差がある。

 

たとえば兄弟に囲まれ、まるで毎日が生存競争のように生きてきた中学生と、

早生まれで精神的にも体力的にもまだ遅れをとっていて(そんな遅れなんて、大きくなるごとに逆転できる)、しかも素直で、人をう疑うことをせず、両親や友だちにめいわくをかけちゃいけないという優しさをそなえ、物心ついた時から大切に育てられた子との間には、それこそ雲泥の差がある。

 

その生徒が泣きじゃくって先生に電話をしてきた。

 

電話を受けた担任も、後日アンケートでそれを知った教育委員会も、自殺後に事件を知った担任と同僚の教師たちも、

誰ひとりとして、

事の真相をおおやけにしようとはしなかった。

誰ひとりとしてである。

 

自殺後、市教育委員会(どうやら県教育委員会も相談を受けていたフシがある)が記者会見をするまで、かれらは

黙っていた。

 

人ひとりの命は地球よりも思いなどと生徒に教えているにもかかわらず、誰ひとりとして勇気をふりしぼって事実を公表しようとしてこなかった。

今現在も、である。

 

これは人間じゃない。人間の心を持っていない。

人を憐れむ心が少しでもあれば、今この瞬間になにか行動に移していてもおかしくはない。

 

万死に値する。