✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■10/26(土) 断酒1089日目 ①ラストチャンス。

今朝から書いていた日記が消えた……急速にやる気がなくなる。

数日前の下書きを復活させる。

 

■きわめて大ざっぱな計算なのだが、たぶん生活保護で立て替えてもらったお金を返して保護から抜け出すには、5年はかかるのではないかと思う。

5年か……長いな。

 

毎月12.5万円近くの保護費と、10割負担の医療費。

 

肝臓はアンモニアの低下も着実だし、タンパク質の指標であるアルブミン値も少しずつ上昇しているし。

ガンもなかったし、膵炎も消えたし、膵管も細くなっちゃったから心配ないと。

あとは血糖値を正常値の範囲内に下げればいいのだが、こちらもHbA1c8(ヘモグロビン・エーワンシー 簡単に言うと1~2カ月前の血糖値の状態を示す数値)わずかだが下降線をたどっている。

 

神経痛の方も、さほど薬価の高くない麻酔注射を受け続けていてもそう大した額にはならないし、もしかするとあと何度か打つうちに完治に近い状態となることも考えられる。

 

眼科も受診したが、白内障、緑内障、糖尿病網膜症その他、異常な兆候は見つからず、また1年ぐらいしたら検査すれば十分だということになっているし。

 

主治医の野村先生はのんびり屋だからあと5年ぐらいしたらまた内視鏡一式やりましょうということになっているけれども、いろいろサイトを覗いてみると、僕のような肝硬変の症状がある場合には、胃も腸もそしてMRIも、年に1回は受けた方がいいらしいが、まあともかくその頻度ならば莫大な金額にはならない。

 

脂漏性皮膚炎は年に1回ちょっと受診に言って、ステロイドクリームをもらえばいいだけだから勘定に入れる必要はない。

 

となれば、予想外の大きな病気に罹患しない限り、医療費は減る一方のはず。

 

すると平均して月に10万円とすれば、生活保護のお金と合わせて22万円。まあ、25万円として、年に300万円の“借金を背負うということになる。

 

■文庫を1冊書いたとして仮に50万円の印税があったとする。

以前は90万円近くになったのだが、うち続く出版不況のために刷り部数が減り、会社によっては印税まで減らされているから、少なく見積もっておいて間違いはない。

すると、年に6冊書いてトントンということになる。

もちろんこのままじゃ、トントンのまま一生ということになってしまうから、これじゃどうしようもない。

そこである程度のリスクをとる必要が出てくる。

 

■リスクというのはなにかというと、あえて6冊書かずに、冊数を減らして作品の質を高め(ここにはまた別個の問題があるのだが)、ヒット作とは言わないけれども、増刷を狙うことである。

 

もちろん冊数を減らした上、鳴かず飛ばずでは、市役所引いては国税への借金は増える一方となってしまうが、そうでもしなければ加齢という別のリスクも出てくるから、ガンを始めとする重大な疾病を背負うことにならないとも限らない。

(そうならないためにも、現在可能な治療は徹底的にやらせてもらう必要もまた出てくる)

 

となれば、借金を大幅に減らさず、なおかつある程度のリスクを背負って初めて、この生活から抜け出すことができるというわけだ。

 

■ところがこれを(僕の)別の視点から見てみると、このリスクは実は自分にとっての大きなチャンスであることが、あらためてわかってきた。

どういうことかというと、

「生活を気にせず、じっくりと作品に取り組むことができる」

「その上、違うジャンルへの移行の際に、あらためて勉強しなければならなかった事について時間を割くことができる」

という点である。

 

このことについては、とうの昔にわかっていたことなのだが、今年意識混濁になり生まれて初めて「生命への危機感」を持ったこと、生活保護を受けざるをえない状況になったこと、その後も次々と発症する病気の数々――

そうした経験を経て、初めて“身に染みて理解した”ことなのである。

 

そう。言い換えれば、これはとりもなおさず、人生最後のチャンス、あるいはそれに近いカウントダウンが始まったのだということを、痛切に感じるのである。