✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■9/4(水) ②今日もまた、病院で終わってしまった一日。

■もはや完全なる闘病記に移行してしまった感のあるこのブログ。

今日2回目の更新も病気のこと(-◇ー;)。

 

神経痛のクスリ(リリカ)を飲んでも痛みは引かず、2時間ほどしてから鎮痛剤のロキソニンを。

その間、雨は弱くなったけれども降り続け、やっぱり今日は主治医のところはムリだなあとベランダから外を眺める。

大急ぎで帰ってくる自転車の学生。傘を差しながら買い物の袋を持って歩くおばあちゃん。子供を前後のバスケットに乗せて走るお母さん。

大変だなあ……と、雨だからと家に閉じこもっていられる我が輩は、つい、要らぬ心配をしてしまう(人ごとだ……)。

そのうちになんだか陽が出て来て、傘を差している人はいなくなった。

ベランダにスツールを持ちだし、よかったな、と思いながらしばし夏の名残を残す空を見上げる。

今年は海に行くことはほとんどなかったし、ましてや毎年1回は泳いでいたのにとてもムリだったなあ。

秋には体調が戻るかなあ。

などと小一時間。

 

(ん? もしかして自転車で診療所行けるんじゃね?)

突然気がつく。バカだ……

 

今日の午前中の雨、午後もさっきまで続いた雨で、ジジババは診療所行きをあきらめたに違いない。

チャンス!

逆に、行こうと思っていた金曜日は大混雑かもということにも気がつく。

あわてて着替えて、痛い膝をかばいながら階下に下り、自転車にまたがって良い気分。

 

ふっふっふ。

診療所の自転車置き場というか、先生の自宅の駐輪スペースなんだけど、いつもだったら入り切らないほどびっしり自転車が停められているのに、なんと今日は我が輩ひとり。

こりゃー空いてるぞ。

待合室に入ると、それなりに人数はいたけれども、予想通りジジババほぼ全滅(^◇^;)。

60歳前半以下の比較的若い患者しかいない。

ジジババが多いと、なんだか知らないけど、えらい時間がかかるんだよなあ(お前もあと10年もすりゃ立派なジジババだ)。

 

診察券を出してソファに座ると、30分もしないうちに名前を呼ばれ、

「先に採血だけしますからどうぞー」

と、これまたさい先がいいというか、とても親切で愛想のいい看護婦さんに呼ばれる。

(どうも看護士というのは語の響きが悪くてしっとり来ない。来ないどころか、小説なんかで看護士と書かれた場合と、看護婦と書かれた場合とでは、読者が思い浮かべる情景が確実に違うと思う。看護士と書くと、どこか冷たくて機械的な感じがして、そこには情のない人間が、気に入らない老人を虐待するなんてイメージまで浮かんでしまう)

採血が終わってふたたび待合室に戻ると、これまた30分もしないうちに中待合室へ。

こりゃあ早いぞ。新記録だ。

 

先生もなんだか余裕って感じで、ご機嫌うるわしく、いろんな話をしてくれる。

ロキソニンがなかなか効かない、もしかしたら神経障害じゃないかという聞き方をしたら、僕の足を自分の膝の上に持ち上げながら触診。

「水が溜まっとるな。こりゃ関節炎だ。変形性関節炎」

と、奥医院とは違う診断が下される。

うーん……。

 

■先生、

「じゃあロキソニンをやめよう。そんな勝手に2錠も飲んでたんじゃ肝臓に悪いじゃないか。セレコックスなら肝臓にさほど悪くないから。いいな?」

悪いもなにも……。

先生、問診票にいろいろと書きながら、

「僕も若い頃山をやっていたからね。年をとってからも万里の長城みたいなさ。各国の有名な山を歩いてるんだ。若い頃はもう、山から山へと放浪生活をしてるみたいなもんでね。さすがにもうあんなムチャはできないが……」

と、話がどんどん僕の質問したいことから離れて行く。

おーい、先生、カムバーック!

 

かと思うと、関節炎のパンフレットを探し出して僕に渡し、

「これでも読んで勉強しなさい」

次には糖尿のクスリであるテネリア錠について、

「これまで3回出してるのか。うーん……よく通ったな」

は?

「いや、禁忌症があってね。テネリア錠は肝臓には……ちょっと待って」

と自らクスリの説明書を探し出して、注意事項を読み始める。

僕に読み聞かせるようにしゃべってくれるのだが、専門用語が多くてちんぶんかんぷん。

「ああ、重篤な肝臓病じゃなければだいじょうぶだな。ほれ、君の過去の肝臓の數値を見てみると、テネリア錠を1カ月半服用しているのにもかかわらず、逆に肝臓の數値は良くなっていると……これじゃ文句も言えないと、こういうわけだ」

どういうわけかわからないので質問すると、

「健康保険だよ、保険の人間。彼らは日医とかの人間を雇って、この病気にこのクスリは出しちゃいけないだろうとか、ひとつひとつチェックするわけさ。保険の金が無駄遣いされないように。でも君の場合は通っているからだいじょうぶ。

彼らはすぐにインシュリン注射にしろとか言ってくるけど、低血糖の問題とか、いろいろ管理が大変なのに、そういうところは無視する。

で、もし糖尿病が悪くなったら、肝臓だって影響を受けるし、処方できる薬も限られてくるから、そんなんで死んじゃうより、テネリア錠飲んでた方がずっとマシじゃないか。なあ、君」

はあ……

「じゃあこのクスリはこのままということで。あと、タケブロン(胃炎や胃潰瘍の再発を抑える)をランソブラゾールに変えて……と」

どうやらこれは、鎮痛剤をロキソニンから変形性関節症や関節リウマチ、肩関節周囲炎による炎症や痛みをやわらげるセレコックスに合わせた変更かと思われるが、不明。

 

その他僕の訴えで、ラクツロースのシロップをゼリーに変えてもらったが、これも食べにくいので粉末のクスリに変えてもらったり。

それから先生が思いついたように、

「そうだ。湿布を出しておいてあげるよ。ロキソニンテープってやつだな。毎日お風呂に入ったら1回貼ればそれでいい。膝のサポーターとか買えよ。1000円ぐらいだろう」

うーん……この前は膝とか足首が痛くなったら、湿布どころじゃないだろうということで、ロキソニンが出たんじゃ……

それにサポーターって、安い網のただ単に湿布を押さえるやつだったら、普通の病院で何度ももらったことがあるぞ……消化器内科だから、外科と違って常備してないのかな。

 

まあ、なんだかんだ山登りの話と(ヨーロッパの低山とか、聞いたことのない山の名前がいーっぱい出て来た)クスリの種類の話でオシマイ。

まあこれも、僕が「ベテラン」患者になったという証しかな。

待合室に入ると、

「おーう! どうした」

なんて先生の声が聞こえると、ベテラン患者。

敬語を使っていると、まだまだ新米患者なんだってことがわかってきた(-◇ー;)。

 

奥医院では神経をブロックする「リリカ」というクスリが出たけれども、先生自身、

「痛みが強くなければ、なるべくロキソニンを使った方がいいですよ」

と言ってたこともあるし、ここは関節炎の炎症と痛みに効くというセレコックスを飲んでればいいかも。

どうしても痛いときには湿布をして。

ああ、明日が生活保護の支給日だから、ほんとにお金が底を尽く寸前で、湿布か塗り薬欲しいなあ、買っちゃおうかなあと思ってたけど、先生の気が変わって出してくれて助かった(^◇^;)。

 

それにしても、野村先生が、chigasakiに記念館のある開高健だとしたならば、奥医院の先生は人前でしゃべるのがあまり好きではない藤沢周平タイプのような気がしてきた(再婚した奥さんのデートもそうで、会っている時にはほとんどしゃべらず、その代わり家に帰ってきたらすぐさまその日のうちに手紙を書いて、速達で出していたのだそうである。藤沢氏の娘さんである遠藤展子さんの『藤沢周平 父の周辺』に書いてあった)。

 

お医者さんにも個性があるのは当然だけど、その人生にも、いろいろとあったんだろうなあと、そんな視線で見られるようになったのは、僕も年をとった証拠なんだろう。

 

ともかくも、これで2週間は、もう病院めぐりはしなくて良くなった。

腫れと肝臓のためのクスリは奥医院で、内視鏡検査も含めた西洋医的アプローチは野村消化器内科で、という形で落ち着きそうだし。

 

あとは、痛みが少ないときに書いて書いて書くべし!

(って、帰宅してから膝がほとんど痛くなくなってるんですけど……これはロキソニンではあまりなかったことだから、リリカの効果か、あるいは茵蔯五苓散が早くも効き始めているとか? それはないか。だとしたら、アルコール性神経障害に旗が上がるんだけど……)