✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

《結婚なんかしちゃあなんねえ!》③

性格変化100倍説。

「結婚なんかしちゃなんねえ」と力説したいのは、第一に女の性格が、結婚すると「100倍化する」からである。

 

「あんなに優しかった女房がなんで……」

と言ったのは、取材していた海上保安庁の隊員だったし、

「浮気したわけでもないのに、どうして俺のやることなすことに対して不機嫌になるんだ」

と言ったのは、生涯のほとんどすべてを南米の鉱物確保に尽力した商社マンである。

「子供と離れて暮らすわけには行かないでしょ」

と、じゃあ家族ぐるみで海外に行ってくれれば問題解決したじゃないか憤っていたのは僕の従兄弟であり、同じような理屈で、

「そんなところイヤよ」

と安全で快適な日本に居座ったまま、給料のほとんどすべてを銀行経由で貢がされていたと嘆いていたのは、ある大手メーカーの法管理部門に所属して、中国での独り暮らしを何十年も続けて来た友人である。

ことほど左様に、女は自分中心、子供中心であり、「ものごとが自分の都合に従って動いているか」という指針がその根本に横たわっているのだ。

 

しかしそうした場合に、男の側が口をそろえて言うのは、

「若いときはそんな性格じゃなかったのに……」

という、女房がこんなに変わるなんて、という厳然たる事実。

 

ここには、男という生物はロマンチシストであり、女はリアリストであるという、生まれつきの違いというものは確かに存在する。

つまり言い換えれば、

「女の性格について、男が自分の都合のいいように勝手に想像した」

と弁明できるのである。それどころか、

「若い時にはいいことばかり言ってたくせに、結婚したら外食はしないわお出かけもしないわ、旅行なんかいついったかわからないし、プレゼントなんてもらった記憶がないぐらい」

と口をとがらせる。

 

しかしその数を類推しかできないけれども、考えてみよう。

「性格が変わった男の中には、DVなどひどい暴力に訴える者“まで”いる」

一方、

「どうして女は結婚前と結婚後と、あんなに性格が違ってくるんだろう。

という言い方がされる。

敏感な方ならとっくにお気づきだろう。

男の中には“一部”で性格が変わったもしくは本来の性格がバレた人間がいるのに対し、

女のほとんどは性格が変わる

という事実である(統計があるわけじゃないけれども)。

 

男の側からの観察や体験による以上、悪口として出てきやすいことは事実であるが、それでも、

●ちっとも家のことをしてくれない。例えば平日の朝、生ゴミなどを出してくれない。子供たちの着替えを手伝ってくれない。たまの休みにこどもたちと遊んでくれない。買い物に行っても自分の物ばかり選んで、家の物や子供たちの物、そして私の物なんか見てもくれない。給料が上がらない。出世しない。休みにいそいそと出かけるのは、自分の釣り、ゴルフ、パチンコばかりで、私の行きたいところなんか聞いてもくれない

などなど、無い無い尽くしのオンパレードで、してくれなかったことばかりを上げ連ねる一方で、

「いつも働いてくれてありがとう」

という感謝の言葉すらない

といったように、

「ない」という否定的な言葉を使うのは、圧倒的に女の側からの方が多い。

これらを冷静に分析してみると、「やらなくなった」としたら男の方が圧倒的に多い(だって最初からやってないんだから)。

ということは、「女の側の性格が変わった」と考える方が自然ではないだろうか。

しかし女は、

「男を見る自分の評価が変わってきたのは、女である自分の性格が変化したから」

という事実を見ようとはしない。

 

●怒りっぽかった女は、100倍怒りっぽくなる。

●「なに言ってんのよ」と男を笑い飛ばしていた女は、男の言うことに「ふん」とバカをしたように鼻を鳴らして嗤(わら)い飛ばすことが100倍増える。

●カッとなりやすかった女は、人前であろうがどこか店に入っていようが、100倍ヒステリックとなる。

などなど、結婚後に「男がやらなくなった(やるようになった)」ことよりも、「女がやらなくなった(やるように)」ことの方が圧倒的に多いと思われるのだ。

これを「性格変化100倍説」といい、結婚後に性格が変わるのは女の方が圧倒的に多い。

これはまぎれもない事実と考えても良く、よほどいい相手、相性に合う相手に出会ったのでなければ、結婚準備を始めたら、まず間違いなく女の性格は悪い方に100倍規模で変化してゆき、元の性格に戻る可能性はまず無いと考えても良い。