■3/21(木) 自分のリズム。それぞれが目指すところ。
実質7時前スタート、9時過ぎに筆をおいたが、ちょうどノルマ8ページの半分4ページまで進んだ。
いったいどうしちゃったんだ。死ぬのかオレは……いたちやごきぶりのなんとやらなのだろうか。
少し休憩でもすれば午前中にぎりぎりノルマは達成出来そうだったが、今日は11時30分には自転車で家を出て横浜まで行かなければならないから、その書類の準備の残りと着替えその他所用のため、本日の営業終了。
村上春樹氏は4時スタートで12時まで仕事をし、昼食を食べた後は毎日10キロ走るというのだから、何度も書くけど化け物だ……
時代小説家の佐伯泰英氏は、文庫1冊を書き下ろすのに5章構成とほぼ決まっていて、そこに序章が着く場合があるが、ほぼそのペースを守っておられるそうだ。
「一章のうちの四分の一を一日の執筆分としてるんで」
というインタビューでの発言に従えば、1冊280ページとして(これに目次だの奥付だのが別に付け加えられる)、一章が56ページ。その四分の一だから1日14ページという計算になる。
ほぼ、僕の倍だ。
氏は続けて、筆が進まないということはないですかという問いに対して、
「それはないです」
と、いけしゃあしゃあ……じゃなかったきっぱりと答えられている。
すごいよな。
当人も言ってるように、そうじゃなきゃ一ヶ月を二十五日として(残りは休みに充てるということだろう)、その間に1冊書き下ろすなんてことは不可能だ。
売れている先輩たちは、みなおしなべてすごい。としか言いようがない。
そして、例えば村上氏のような超人的書きっぷり、佐伯氏のような職人的書き方をしなければ、生きてはいけないということなんだろう。
(もちろん村上氏のスタイルと佐伯氏のそれとは、目指すところが違うし、おのずと質も違って来るわけだが)
僕は少なくとも今金が入り用で、借金を返し、娘の塾代を出してやり、たまには旨い物を食べたり近場の旅行に行きたいから、佐伯氏型の執筆リズムを確立しなければならない。
そしてしばらくそれでやっていって、少し生活の余裕が出来てきたならば、今度はまったく質の違う、本来自分が書きたかった作品にチャレンジすればいいと思う。
今までは、それがどっちつかずの中途半端だったのだ。
今は我慢の時。機械のように書いて金を稼ぐ時期と考えることにしよう。