■2/9(土) 静かな部屋に、訪れるもの。
最近ではずいぶんとサイクルが長くなってきたけれども、それでも無性に、
「寂しいなぁ」
と感じることがある。
実はおとといあたり、真っ昼間からなにか胸騒ぎのようなものが、ほんの一瞬だけれども、したような気がしていた。
(ん?)
と思ったとたん、それはどこかへ消えてしまったのだが。
いまもNHKのドラマを見ている最中から、なんとなくそんな予感がしていて、ふと気がつくと、動いているのはテレビの中の登場人物と、加湿器から立ち上る水蒸気のゆらめきしかないのだ。
また来たか。まずいな。
と思いつつテレビを消すと、案の定、音も消えた。
時おり遠くを走る車の音と、古い冷藏庫の音ぐらい。
連休で、出かけた人間も多いからだろうか。
まあ、こんな孤独とはもう10数年つきあってきたのだから、相手の出方もわからないことではない。
まずは風呂に入って体を温めるとするか。
明日は今日より天気がよくて、気温も高いそうだ。
追い払われる雲のように、自分が寂しさを感じていたそのことすら忘れているだろう。
きっとそうに違いない。