✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■ 11/23(金) 結婚できない若い男女という事実から見えてくるさまざまなこと(2)

昔、週刊誌の連載を立ち上げていた関係から、漫画家の西原理恵子さんと飲み食いする機会が多かった。

彼女がなにかの話から、ふと、

「よく専業主婦なんて目指して恐くないですよねー。もう子育てを終えるか終えた世代の女性は別として、若い女性が選択肢として専業主婦を選ぶのは、自分の母親など周囲を見ての刷り込みなんでしょうけど、これからは世の中甘くないですからねー」

と口にしたのだ。

もう20年近く前になるんじゃないか。

彼女がまだガンで死んでしまった旦那さんと知り合う前の話だったから。

僕がなぜかと理由をたずねると、

「だってそうじゃないですか。もともと男の方が寿命が短いんですから、それだって女にとってはリスクのひとつですよ。それが高度成長とかバブル経済のときは、旦那がそれなりの遺産を残して死んでくれたからよかった。これは旦那が突然病気とかで死んじゃっても同じこと(その時からすでに自分の将来を予測していたような気がする)。もともとリスクを背負った関係に、さらにこれから不況っていうリスクがのしかかってくるんですから、旦那が定年まで勤め上げるという前提すらくずれちゃうじゃないですか。もし旦那がリストラされたり、会社そのものがつぶれゃったりして、そんで女の方もただ給料に頼って生きてきたから、今さら給料のいい仕事になんかつけないとなったら、その瞬間から家族はどん底。女はどこかのスーパーのレジで働いて月10万円とか、旦那は警備員で昼夜逆転の生活となって月15万円とか、子どもの学費とか住宅ローンとか、まさかそんなことになるとは思わないで計画立ててたわけでしょう。だからこれからの時代、女にとっても専業主婦ってすごいリスキーな選択だし、旦那が大金持ちで絶対にこけないなんてのを見つけるなんて東大入って大学院入って国家公務員試験のⅠ級通ってぐらい難しいんじゃないんですか?」

と答えた。

僕もその通りだと思っていたから意気投合したんだけれども、彼女の将来を洞察する力はほんとうに素晴らしかった。

その我が輩も、彼女が「恨ミシュラン」でブレイクするはるか以前に本誌でイラストを描いてもらっていたのだから、素晴らしい洞察力だった。すっごくへたくそでどうしようかと思ったこともいちどや二度じゃなかったけど(自画自賛)。

 

                                (続く)