✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■8/16(木) 断酒1018日目 ①死んだ後は娘に託すしかないな…

■4時半に目が覚めてしまい、そのまま二度寝するのがもったいなく(ここが寝ぼけている証拠)、軽く関節運動したり寝たまま腰をひねったりして朝食(-◇ー;)。

漢方は空腹時の方が効くと言われたとおりに、痛み止めの「芍薬甘草湯」を飲み、勝手にやってるビオチンとか酪酸筋のミヤリサンに秋ウコンを服用して、チーズ大さじ3杯そのまま口に入れ、バナナ1本と、始めてジャージー牛乳の残りで柔らかくしたミューズリー

 

その間ぼんやりと、娘の塾のことや、長男、実弟とますます仲が悪くなったことなどを考え。

 

部屋はまだ暗いのに、暑い。

しかし浄水場からの香ばしい臭いが風に乗って運ばれて来るので、窓を全開にできず、体の前まで扇風機を持ってくる。

なんだこの学生の下宿みたいな生活は。

 

最後の夢というのはいろいろあったが、できればまずは、自分の過去で、自分にしか書けない題材をとりあげた小説を1本。

(はるか以前の祖先の話も、歴史小説としての題材としては十分なのだが、これまで資料を当たって来たけれども、当面のお金のこともあるし、間に合わないだろうとあきらめかけている)

 

あとはこれだけは実現したいのだが、独りでも、できれば娘と、一度だけで良いからヨーロッパ各国,とアメリカの長期旅行をしたいということ。これはなんとか実現するために、体に鞭打って働くつもり。

 

そして最後にして最大の夢は、娘といっしょにヴァージンロードを歩いて、見知らぬ相手に娘を渡し、将来を託すことだった。

けれどもこればかりは、晩婚が当たり前の今、10年後に娘が結婚するかどうかもわからず、僕の体も10年持たせる自信は残念ながらとてもない。

だから、最後にして最大の夢は、たぶん実現できずしてオシマイだろう。

 

だとすれば、その手前の、長期旅行しかないのだが、娘が大学生のうちに実現できるかどうかと言えば、これまた間に合うかどうか、それだけの資金を筆一本で稼ぎ出すことができるかどうかによる。

これも実現できずにオシマイとなるかも知れない。

 

この辺りで、暗い部屋の中、少しくため息が漏れる。

 

手元に「東京都霊園使用許可証」なるものがあるが、これはもう8年前に死んだ父から受け継いだもの。

しかし葬式をやって欲しく無いのと、偲ぶ会などもっての外だと思っている僕としては、まずは他人には知られずして死ぬことがまずは第一。

それはまあ、比較的簡単に実現できるだろうが、問題は多磨墓地への埋葬時に、やっぱり長男や弟には死んだことがばれるだろうということ。

それだけは死んでもイヤ(っていっても死んでるわけだが)。

 

人の葬式をいっぱい見てきて、イヤだなと思うことのひとつが、当人がもはや反論できない状態になった精進落としの席で、

「あいつは結局最後までこういうやつだったんだよ」

「そう。もう少し言うことを聞いてくれればさ」

という友人たちの勝手な烙印押しと、

 

「お父さんも天国でわかってくれてるって」

という家族同士による互いの故人に対する罪悪感の消し合い、誤魔化し合い。

そんなのわからないじゃないか。

故人は天国だか地獄だかわからないが、そこで憎しみのこもった目をしながら、家族を恨んでるかも知れないじゃないか。

 

とりわけ毀誉褒貶の多い自分は、精進落としの場で好き勝手言われて、あの世で口惜しさに唇をかんでいることは必定(^_^;)。

だからこそ、こっそり死にたいし、それならば葬式代だとか葬儀社の手配だとか、わずかでも面倒なことをさせずに済む。

(もちろんそれ以前にキリスト教に改宗して――って真言宗に入ったつもりは毛頭ないし、祖父が後妻の子に家を譲って、弟とともに東京に出てくる前は、先祖代々曹洞宗だったのだから、そんなのカンケーねえって感じなのであるが――戒名はもちろん、何回忌だの迎えるたびに、お車代とか供養料だとか、親族を招いての法事の手配だとか、入り用の金を一銭も使わないようにさせておくけれども。そうすればかかる経費は東京と湘南との往復電車賃&﨑陽軒のシウマイ弁当ぐらいではないだろうか)

 

で、当初この「霊園使用許可証」、ふつうは長男に渡すべきものだろうけれども、どこに住んでいるかもわからず、連絡先もわからない。

(書留にして就職先に送るとか、簡単に追跡調査できる戸籍の附票をとってしまうなど手はあるけれども、話もできないで許可証だけ送ったってなんの意味もないだろうと)

ならば、弟に送るか、娘に送るかだけど、順番から言えば僕の次に死ぬのは弟なので、弟が持っていても仕方がないし、弟の離婚した最初の方の奥さんが、

「家でもあんなに散らかしっぱなしの生活だったんでしょうか」

と悩んで父親に電話をかけてきたぐらい、足の踏み場もないそうだから(ゆかのジュウタンすら見えないと奥さんが言っていたそう)、もし弟が死んだら、許可証を見つけるのは至難の業だろう。

まあ職業柄、弁護士を頼んでいるみたいなので、遺品は整理して弁護士に預けるだろうけれども、その前に入院してしまうとか可能性はないとは言えないわけで。

 

となれば、これまたどこか信用のおけぬ娘に送っておくしか選択肢はないだろうと、まあなんだか寝ぼけた頭でよくもそこまで結論が出たものだと自分でも驚きつつ、二度寝(-◇ー;)。