断酒832日目(130210)
断酒832日目。
深夜2時半。
ふと本業とは関係のない文章が浮かび、覚醒。起床。
パソコンを立ち上げ、「思いつき用」のフォルダを開く。
そういえば昔、カード型データベースというのを使っていたが、あれは存外と便利だったなとふと思い出す。
本業は半分収入のためというところがあるが、そうしたものから切り離された思いは、一種生き返りのための儀式のような気がする。
昨夜は風呂に入って体を温めたら、8割方元気になった。
さて寝ようかと思った矢先、娘から電話。
「棚の話ばかりしてごめんね。お父さん、体はどうなの」
もうこれだけでいい。
闇はすべて吹き飛んだ。
四方からじわじわと押し寄せて来る闇は、いつも押し入れの中や本棚の陰、机の下などに潜んでいて、ふと人の心が弱まったと感ずるや、薄墨を垂らしたように少しずつ広がり始め、はっと気がつくと濃墨(こずみ)に囲まれて身動きがとれなくなっている。
そこにわずかな光が見えれば、人は戦える。
もういちど槍を握りしめ、洞窟の出入り口の向こうに見える光に向かって進むことができる。
灯と火と陽と光。
4時。
思いついた二種類の文章を刻み終え、ふたたび混濁の世界へと帰らなければ。
目が覚めた時、光の側にいますように。