■2/7(木) 「円安大不況」が日本を襲うって本当か!?(4)
平和ニッポンのいいところでもあり、悪いところでもあるのだが(だんだん人が良すぎる間抜けに見えて来たけど)、円安基調になって株高となっている現状を手放しで喜んでいる人間が多いように見受けられる。
その上、アメリカやヨーロッパ各国が回復基調にあるという発表を続けていることから、
(これで世界経済も明るい方向に行くし、よかったじゃん!)
と喜んでいるんだけど、ホントにそうかということを少数のエコノミストが言い始めている。
ほとんど取り上げられないみたいだけど、これは10数年も前からくすぶっていた指摘で、やれ資産はドルで持てとか、金を買えとか忠告するエコノミストたちがいたんだけれども、彼らはオオカミ少年として、鼻でせせら笑われている感じだった。
「で、日本の破たんはいつ来るの?」
てな具合に。
しかし僕が今回驚いたというか、経済に詳しい人なら簡単にわかる理屈なんだけど、アメリカやヨーロッパが回復していくと、いったいなにが起こるのか。
確かに世界規模では経済は回復していくかも知れないが、それがどうして日本も文句なくそこに含まれることになるのか。
日本にもっとも影響のあるアメリカの景気が回復するということは、「インフレ基調」になるということ。
インフレに対する警戒感は、アメリカその他先進国は日本人が考える以上に強い。もうそれこそ経団連永倉会長の得意な「異常な反応」といってもいいぐらいのインフレ撲滅策をおこなうことはこれまでの歴史を見れば明らか。
となるとアメリカはどうするか。
「金融引き締め」
をおこなうことは間違いない。
アメリカもヨーロッパも、次々と金融引き締めをおこなったとしたら、
「日本は円安になる」
のは当たり前。
金融引き締めをおこなうということは、市中金利が高くすることだから、当然、ドルやユーロの力が強まり、相対的に円の力は弱まるのだから。