✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■ ロアルド・ダールの作家生活(2)

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・書くのは全部手で、マシーン(タイプ)など、文明の利器は使わない。アメリカ製の鉛筆、黄色い原稿用紙、消しゴム。これが私の三種の神器。

・書くペースは、1日4時間で1ページ程度。消しては書き、消しては書きしているから、原稿用紙が真っ黒。

・私は精神を集中しないと書けない性質だから、子どもの世話や掃除、女どものおしゃべりから逃げ出して、雑音をシャット・アウトし、籠もりっきりになって書く。

・小説を書くうえでもっとも重要で難しいのは、話のプロットづくりだ。

・アイデアは、浮かんだらすぐにメモにとっておく。鉛筆がなかったら口紅でも何でも使って。そして仕事場に持ち帰って“短編小説”とタイトルのついたノートに書き写す。このノートは物書きになろうとしたときから使っている。だから、私の作品はすべて、この古ぼけたノートのなかの3~4行の走り書きから生まれていることになる。このノートなしではお手上げだ。

・作家志望の人間が持つべき7つの基本。

 1)豊かな想像力。

 2)上手な文章を書けること。

 3)スタミナがあること。

 4)完全主義者であること。

 5)強い自立心を持っていること。

 6)鋭いユーモアのセンスを持っていること。

 7)適度の羞恥心を持っていること。

 

 

※プロットの問題は、作家によって真っ二つに別れる。プロットなんか書くと、登場人物が息をしてくれないから、おおざっぱな筋しか考えないという作家もいる(たぶん今後出てくると思う)。これはいまだに僕も悩んでいる問題だけど、僕はその中間といったところか。プロットがないと、登場人物はこんどは、自分の使命を忘れて勝手に行動し始め、酷い場合には話のなかで退屈な日常生活を始めてしまうから。

※この短いメモはきわめて大事だと思う。今年93歳だったか、憧れの作家レイ・ブラッドベリは単語のみを書きつけていたそうだ。そして枕元にもどこにでもメモを置いて、なにか思いついたらすぐに書きつけたと書いてある(後日ご紹介することもあろうかと)。

※「上手な文章」というのがどの程度のものを意味するのかよくわからない。その程度によってはいささか疑問がある。とりわけ今の日本の出版状況では、文章がうまいことよりも、次から次へと新しい作品を生み出すことが重視されることで、これは悲しいしあってはならないと叫びたくなるが、これを無視してしまっては、デビューまでに、そして生活が安定するまでに、とてつもない茨の道を歩くことになるだろう。

※僕は上の7つの基本にひとつ加えて、

 8)孤独に耐え、孤独を愉しむことができる精神。

ということを擧げておきたい。