✨どしゃ降りだっていいじゃないか。最後に晴れれば✨

小説家・小宅高洋(新ペンネーム)のひとりライフ。

■ 7/12(木) ④久々に足がもつれた……

まんじゅうを買うというのは冗談で(買っただろ……)、一日中家に閉じこもっていてはさすがに不健康だと思って、自転車でふらふら。

まだ風が強いので海には行かず、公園をちょっとぐるぐるして夕涼みし、オーケーストアで買い物しようと自転車を停めて歩き始めたら、

(あれ……)

足がもつれる。

 

うわあ、この感覚はひさしぶり。

肉体はほとんど使っていないのに、脳だけを酷使していると、こういう現象が起こる。

全員ではないけれども、同業の友人や先輩でも、何人かいらっしゃって、共通しているのは、まず足。

もっと疲れると、舌がもつれる。もしくは声が出てこない。

 

つまり、脳の中から、直接エネルギーが吸い取られるということ。

これは17年間の編集者生活、その後のライターや記者生活のときには一切なかった感覚。

最初のうちはそうとは知らず、とても不安だった。

なにしろ一滴も飲んでないのに、

「お、昼からごきげんだね」

と、まるで酒でろれつがまわってないようなしゃべり方になっているらしい。

 

疲れ切って外食するときも、注文する声が出て来ない。

一生懸命声を絞り出すようにして、まるで肺活量が衰えたお年寄りのようにしゃがれ声を出すのがやっと。

 

脳細胞の唯一のエネルギー源はブドウ糖だと聞くけれども、ふつうの頭脳労働だとなんとか一日持つものの、創作活動というのはちょっとレベルというか次元の違う消費のなされ方をするらしい。

 

この感覚、病気療養の状態で、仕事がほとんど進まなかったときには、すっかり忘れていた感覚。

それが今日、

(筆が乗ってきたな)

と思ったら、今日いきなりガツンと来た。

 

しかしこれは実は嬉しいことであって、これまでは肉体的にどうしようもなくて、だるくて、集中力がなくて、机に座っていてもまったく書けないどころか、いちばん酷い時期にはそのままずるずると椅子を滑り落ちて、机の下に横たわったまま動けなくなることさえあって、脳細胞を使う以前の問題だったから。

 

それが曲がりなりにも、パソコンの前で集中して闘いを繰り広げたのだから……。

ようやく闘えるまでには回復できたのかも知れない。予断を持つのは危険だけど。

「その意味では」少し嬉しかった。